甘藷デンプンの汚染機構に関する研究(第4報) : ポリフェノール,オキシダーゼ,アスコルビン酸及びアミノ酸の添加によるデンプン白度の変化
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概要
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甘藷或いはデンプンにボリフェノール(クロロゲン酸),オキシダーゼその他の物質を種々の量に加えて反応させてデンプンを調製し,渋水着色度とデンプン白度を測定した.その結果 (1) ポリフェノールの増加によって渋水の色はコーヒー色を帯び濃厚となり,デンプンの白度は著しく低下した. (2) オキシダーゼの増加は渋水の着色度を増し,デンプンの白度を低下する傾向があるが,この色素は水洗で除き易く,甘藷に含まれているオキシダーゼ活性の範囲内では殆んどデンプン白度は左右されない. (3) グルタミン酸,アスパラギン酸及びアスパラギンはデンプンの着色を高めるが,ポリフェノールに比べればかなり小さい,この際は特に渋水は赤味を星し,デンプンも赤系の白度に仕上る特徴がある. (4) アスコルビン酸は実験条件下ではデンプンの白度向上に殆んど効果がなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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