高圧電場の微生物に対する殺菌効果について
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概要
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蓄電器に蓄積した電力を,火花放電以下の条件で微生物浮遊液に瞬間的に流し,電気による微生物の殺菌効果について検討し次のような結果を得た. (1) Escherichia coli K-12 IAM-1246およびBacillus subtilisIAM-1169の胞子の殺菌が可能であった. (2)殺菌効果は電界強度,電気容量,電圧印加回数,液粘度および液の体積抵抗率に依存する. (3)試験液の温度およびpH値の殺菌効果への依存性はきわめて低いようである. (4)この殺菌法は,純水,水道水,グルコース液などの滅菌に有効である.塩化ナトリウムを少量含む溶液においては殺菌効果は高くなる. (5) B. subtilisの胞子の殺菌はE. coliの殺菌に比較して高い電界強度を必要とする. (6)この殺菌法では実用化と殺菌機構の解明の一助として定式化を行い,次の殺菌式を得た. n=n0e-kαE2C/2η2 ここで, n0は最初の菌数, Eは電界強度, Cは電気容量, αは印加回数, ηは溶液の粘度, kは定数である.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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