ソバα-グルコシダーゼの固定化とその性質
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概要
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(1) ソバα-グルコシダーゼの固定化を各重合素材を用いて低温放射線重合法によって行った.アクリルアミド:アクリル酸カリウム:アクリル酸マグネシウム:酵素=1:1:2:1の組成で固定化した酵素が保持活性(50%)および連続使用時の安定性の面で優れていた. (2) 上記の重合素材で固定化した酵素の性質を調べた結果,最適pHは可溶性酵素に比べて約0,5ほど酸性側に移動した.熱に対する安定性が増した.マルトース等の低分子基質をよく分解するが,可溶性澱紛には作用しがたく,その分解限度は可溶性酵素の場合に比較して暮しく低下した. (3) 固定化ソバα-グルコシダーゼは可溶性酵素の場合と同様に顕著な糖転移作用を示し,マルトースあるいは澱粉糖を基質として,ニゲロース,コージビオース等の糖転移生成物を与えた.固定化酵素カラムの使用によりきわめて効率よく,これらの糖転移生成物を調製することが可能になった.
著者
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千葉 誠哉
北海道大学
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川嶋 浩二
農林水産省食品総合研究所
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下村 得治
北海道大学農学部農芸化学教室
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佐々木 素喜
北海道大学農学部農芸化学科
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金谷 憲一
北海道大学農学部農芸化学科
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千葉 誠哉
北海道大学農学部農芸化学科
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