ペクチン質の誘導体に関する研究(第3報) : 低分子ペクチン酸エステル誘導体の生成とその性質について
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概要
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低分子ペクチン酸と低級アルコール,および糖アルコールとを反応させ,エステル誘導体の生成および性質について調べた結果,次のにとが認められた. (1)低分子ペクチン酸のアルコール-塩酸-水系およびアルコール-塩酸系によるエステル化は,高分子ペクチン酸の場合と大きい差異はない. (2)アルコール-塩酸系では,低分子ペクチン酸の重合度が大きくなるにしたがって,エステル化度は低下した. (3)低分子ペクチン酸の4, 5-不飽和度とエステル化の反応性との間に,あまり相関関係は認められなかった. (4)エステル誘導体は,いずれも水によく溶解した.有機溶媒に対し,メチルエステルはグリセロールとホルムアミドに,エチレングリコールエステルは温ホルムアミドに,グリセロールエステルは70%エタノール,グリセロール,ピリジンおよびホルムアミドに溶解した. (5)グリセロールエステル誘導体は,精製endo-PGならびにSclaseやS. fragilisの粗酵素により,分解を受けなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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