Aspergillus awamoriおよびAspergillus nigerの生産する新黄色色素asperyelloneについて(第1報) : 新黄色色素asperyelloneの生産条件とその分離精製
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概要
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保存菌および土壌分離菌773株中Aspergillus awamori 8株, Aspergillus niger 3株が黄色色素を生成することを認めた.このうちAspengillus awamori 22-2-2株を選び色素生産条件を検討した.その結果,好気的な条件と培地の食塩濃度1.5〜2.0%内で色素生成が増加された.好適な条件下では,菌体1g当り色素33mgが得られた.大量培養を行ない,その菌体抽出物から色素を分離し,オレンジ色棒状結晶S 1 (m.p.126〜129°, λmax 400mμ),黄色板状結晶S 2 (m.p.126〜128°, λmax 400 mμ)を得た.分子式はともにC20H22Oである. S 1とS 2の赤外吸収は結晶状でわずかに異なるが,溶液状では完全に一致した.これらの諸性質から,両者は同一物質のpolymorphismであり,新物質であることを認めasperyelloneと命名した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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有馬 啓
東京大学農芸化学部
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有馬 啓
Department Of Agricultural Chemistry University Of Tokyo
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田村 学造
東京大学農学部農芸化学科醗酵学教室
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柳 洲鉱
東京大学農学部農芸化学科
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有馬 啓
東京大学農学部農芸化学科
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