茶葉酸化酵素の研究 : (第1報)阻害剤の影響と基質の特異性
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概要
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(1) 茶葉の酸化酵素に対するnitrophenol類の阻害作用はTable 1の如く, 3-nitrocatecholはなく,p-nitrophenolは弱く, 4-nitrocatechol, m-nitrophenolは軽微である. (2) KCNの阻害は10-3Mでは弱く,10-2Mでやや顕著に現れるが,かかる阻害ではcytochrome xidaseと考え難い. (3) COによる阻害は光線で回復しないので,このような条件で働くのは, cytochrome oxidaseでなくpolyphenoloxidaseであると考えられる. (4) 基質としては, orthohydroxy,或は 1,2,3-trihydroxyphenolが酸化され易く,就中特にcatechinが他のどのpolyphenolよりも特異性が大である. (5) Gallic acidは酸化される程度が弱いが, esterにすると強くなる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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