施設栽培で根域制限を行ったワセウンシュウの着果量が樹体の水分ストレス,果実の品質, 収量ならびに花芽分化に及ほす影響
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概要
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根域制限を行った早期加温栽培の宮川早生を供試し, 摘果時に葉果比15および10の2区を設けて, 着果負担の違いが樹体の水分ストレス, 収量, 果実品質に及ぼす影響について調査した. また, 収穫後の樹体内の炭水化物含量の変動と再加温後の着花量との関係についても調査を行った.<BR>1.6~7月の土壌pF値は両区とも3.4~3.6と高く, 特に葉果比15区で高く推移した. 葉果比15区は葉の水ポテンシャルが低く, 落葉数も多く, 樹体は強い水分ストレス状態になった.<BR>2.果実のBrixは, 摘果後から収穫期まで葉果比15区で高かったが, 果重は葉果比10区の方が大きく,収量も葉果比15区の1.3~1.4倍であった.<BR>3.収穫直後の樹体内の炭水化物含量をみると, 結果枝の糖含量は葉果比10区が15区より少なくなったが, デンプン含量については差がなかった. 次に細根のデンプン, 糖含量についてみると, 両区間には差は認められなかった. さらに, せん定後の夏枝の発生数や長さについても区間差はなかった. 10月下旬, 11月下旬における夏枝のデンプン含量については, 葉果比10区が15区より少なかったが, 12月上旬に加温した後の着花数には有意差は認められなかった.
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