梨属接木の活着過程に就いて
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概要
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本実験は接木の活着過程を調査する目的で実施したものである。第1実験に於てはヤマナシ砧に梨長十郎を接ぎ, 接木後の一定日数毎の組織の発達状態を調査し, 第2実験にては第1実験により推定し得る活着過程を更に吟味する為2, 3の処理を施して実験を行つたものである。これにより接木の活着過程は次の段階を経て発達し, 接木の完成する事を認めた。1. 3月下旬に接木されたものは癒傷組織により癒着がし水分が補給せられる。2. 6週間を経て展芽し穂木底部並びに舌状部の癒傷組織が旺盛に発達する。3. 2ヵ月を経ると穂木, 砧木共肥大する。4. 10週間を経て穂木の肥大が砧木の肥大より旺盛に肥大する。5. 砧木が偏心生長し両者間の木質部の縦横の連絡が完成する。約3ヵ月を要する。
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