菌状息肉症を思わせる腫瘤の出現と消裾をみたLymphomatoid papulosisの1例―エトレチナート内服が有効であった―
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概要
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47歳, 男。16年前より四肢, 臀部, 体幹を中心に紅斑性小丘疹の出現と自然消褪を繰り返していた。1989年11月, 皮疹が増悪し当科に入院した。血液一般検査, 腹部CTスキャン, 67Gaシンチグラフィー等の検索に加え, 皮疹部皮膚を用いたサザンプロット法による遺伝子検索, 電顕的および免疫組織学的検索を試みlymphomatoid papulosisと診断した。当初PUVA療法とエトレチナート内服の併用療法を行い, 以後エトレチナート内服単独療法を行ったところ, 皮疹は消褪しエトレチナート内服が有効と思われた。経過中, 左足蹠部に小指頭大の暗赤色腫瘤が出現し, 悪性リンパ腫への移行も疑われたが, この腫瘤も1〜2ヵ月の経過で消褪傾向を示し瘢痕様の小丘疹となった。
著者
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今村 貞夫
京都大学皮膚科学教室
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立花 隆夫
京都大学皮膚科学教室
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古川 福実
京都大学皮膚科
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山岡 淳一
京都大学皮膚科
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山邉 博彦
京都大学付属病院病理部
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山岡 淳一
京都大学皮膚科学教室
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藤田 真由美
京都大学皮膚科学教室
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堂阪 直子
京都大学皮膚科学教室
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藤田 真由美
京都大学皮膚科
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古川 福実
京都大学皮膚科学教室
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今村 貞夫
京都大学皮膚科
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