最終的にエキスパンダーにて修復した額部BCC
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
我々は, 第20回日本皮膚悪性腫瘍学会において (熊本市) , 「粉瘤より生じたmorphea-like BCCの1例」を報告した (Skin Cancer 20: 39-42, 2005) 。今回は, 同症例のその後の経過を報告する。約2年の経過観察で腫瘍の再発がないことを確認し, 最終的にエキスパンダーを利用した局所皮弁術にて修復した。患者は64歳の男性で, 腫瘍占拠部位は前額部であった。同部位は含皮下血管網植皮片で色調が周囲とやや異なっており知覚がない。1回目に両側眉毛頭側に2つのrectangular typeのエキスパンダー (KOKEN A 1422) を挿入した。2回目の手術で, エキスパンダーを摘出し植皮片を皮弁にて置き換えた。最終術後2年以上経過し, 前額部皮膚は知覚を持ち色感もほぼ正常である。顔面皮膚の手術では, たとえ悪性腫瘍であったとしてもより正常皮膚に近づけることも重要と考える。
著者
-
寺師 浩人
神戸大学医学部形成外科
-
野々村 秀明
高砂市民病院形成外科
-
辻 依子
新須磨病院形成外科
-
永田 育子
神戸大学医学部附属病院形成外科
-
岩谷 博篤
新須磨病院形成外科
-
岩谷 博篤
新須磨病院 形成外科・創傷治療センター
-
田原 真也
神戸大学医学部大学院医学系研究科形成外科学
-
辻 依子
新須磨病院 形成外科・創傷治療センター
-
寺師 浩人
神戸大学医学部形成外科学
-
永田 育子
神戸大学医学部形成外科学
-
田原 真也
神戸大学医学部形成外科学
関連論文
- C型肝炎に伴ったクリオグロブリン血症による足趾難治性潰瘍の2症例
- 糖尿病性腎症に合併した陰茎壊死の経験
- 硬膜外膿瘍に対し遊離広背筋皮弁とGORE-TEX^【○!R】を用いた1例
- 上顎亜全摘症例に対する遊離皮弁による再建手術の経験
- 症例 小児外傷後に眼瞼腫脹を来たした頸動脈海綿静脈洞瘻の1例
- 冷凍保存された自家頬骨体の移植により整復した頬骨骨折症例の経験
- Blowout Fracture の手術治療までの期間と手術成績
- 遊離橈側前腕皮弁におけるPerforating Veinの役割
- Vacuum-Assisted Closureによる開胸術後縦隔炎2症例の治療経験
- 舌根部腫瘍摘出に伴う両側舌動脈切断に対し血行再建を行った1例
- PD-17-3 Fontaine IV度の重症虚血肢に対する血行再建成績 : 透析例と非透析例の比較(遠隔成績を考慮した先天性心疾患の治療方針,パネルディスカッション,第110回日本外科学会定期学術集会)
- 重症虚血肢に対する膝窩-下腿・足部動脈バイパス術の妥当性に関する検討
- ホームページ開設と電子メール相談の現状
- 痙性麻痺による股関節難治性皮膚潰瘍の治療経験
- 心臓手術後の前胸部難治性皮膚潰瘍に対する筋皮弁移植術による治療経験
- 大殿筋穿通枝皮弁による仙骨部褥瘡の治療経験
- 巨大皮膚欠損症例に対するVacuum-Assisted Closureによる治療経験
- 血管性下腿潰瘍:動脈性 虚血性下腿潰瘍の分類と診断 (外科系医師のための『創傷外科』update) -- (創傷外科各論 慢性創傷)
- 大分県における皮膚癌検診
- 踵部の褥瘡に対する術式の選択 (特集 褥瘡手術治療の適応と皮弁の選択)
- 深部静脈血栓症との関連が疑われた吻合部血栓の経験
- 若い女性に生じた Bednar 腫瘍の1例
- 遊離橈側前腕皮弁の静脈還流に関する臨床的研究 : 皮静脈系と深部静脈系の還流優位性について
- 美容目的で受けた体内注入物(ポリアクリルアミドハイドロジェル)による合併症例
- 新しい埋没法 : 簡便且つ緩みにくい方法を求めて
- Intravascular Papillary Endothelial Hyperplasia (pure form) の3症例
- 遊離前腕皮弁による義眼床再建後に生じた肺塞栓症の1例
- 奇異な形態を示した静脈壁内嚢胞 : 成因についての考察
- Liposarcoma が疑われた Spindle cell lipoma の1例
- 犬咬傷による口唇欠損の4例
- 気管食道瘻・気管空腸瘻形成術
- 下咽頭癌に対する音声再建 : 気管空腸瘻形成術
- 自家精巣移植を行った腹腔内停留精巣の1例
- 経験 足趾潰瘍を伴うblue toe syndromeの治療経験
- 形成外科医の立場から (特集 末梢血管疾患に対する集学的アプローチ--各診療科における治療の実際と他科への連携)
- われわれの工夫 関節部難治性潰瘍に対するシーネ固定を併用した保存的治療の工夫
- One-stage lip-switch flap による下口唇再建法
- 甲状腺眼症の下眼瞼後退に対する耳介軟骨移植の経験--Comprehensive lid interlining cartilage(CLIC)法
- 順行性 Distally based Perforator Medial Plantar flap による前足部荷重部の再建
- 経験 重症虚血肢の診断・治療におけるレーザードップRV2000の有用性--Skin Perfusion Pressure(SPP,皮膚灌流圧)測定の意義について
- われわれの工夫(21)代替VACシステム作製方法
- 身体醜形障害を疑う患者に対する当科での取り組み
- 気管空腸瘻形成術による音声再建
- 気管空腸瘻形成術による音声再建
- 肩甲骨皮弁, 腓骨皮弁による顎再建
- 糖尿病性足潰瘍と重症下肢虚血--その創傷概念と救肢の意義 (第1土曜特集 創傷治療の最前線) -- (下肢難治性潰瘍--糖尿病性病変,重症下肢虚血・静脈うっ滞性潰瘍)
- 鼻部基底細胞癌の治療戦略
- 肩甲骨皮弁,腓骨皮弁による下顎再建
- 下顎骨区域切除と再建
- 適材適所の再建計画
- 熱傷瘢痕より発生した基底細胞癌の1例
- 広範囲な組織壊死に陥った前腕部高温杙創の治療経験
- 皮膚腫瘍, 皮膚潰瘍に対する皮弁手術の適応/非適応
- 糖尿病性足潰瘍治療の実践
- 上顎癌摘出時の眼窩底再建 -チタンメッシュおよび遊離前腕皮弁を用いた方法
- ラット小腸弁生着過程の組織学的検討
- 粉瘤より生じた morphea-like BCC の1例
- 糖尿病性足病変の治療に必要な理学的検査 (特集 下肢救済のための検査)
- 重症下肢虚血の病態診断 (特集 重症下肢虚血におけるlimb salvage--形成外科の役割)
- 最終的にエキスパンダーにて修復した額部BCC
- Klinefelter 症候群にみられた難治性下腿潰瘍の4例
- 重症下肢虚血(CLI)における足趾潰瘍の存在部位による再切断の検討
- Modified transmetatarsal amputation 40 患肢の検討
- 重症下肢虚血患者における下肢切断レベルによる歩行機能への影響
- 咽頭皮膚瘻に対しそ簡便な局所皮弁を組み合わせて閉鎖し得た1例
- われわれの工夫 重症下肢虚血の足趾断端形成における皮膚切開の工夫
- 糖尿病性足潰瘍の病態別分類 : 神戸分類の提唱 (AYUMI 糖尿病フットケアUpdate)
- 歩行機能温存のための足趾・足部切断の工夫
- K-043 最先端のエビデンスUpdate褥瘡ケアへの理学療法士の参画 : 慢性創傷の最適な治療へ向けて : 理学療法士にお願いすること(専門領域研究部会 物理療法研究部会 大会指定企画 物理療法シンポジウム3,プロフェッション!新たなるステージへ,第47回日本理学療法学術大会)
- 重症下肢虚血においてAngiosomeの観点からみた創傷の部位および治癒の検討
- Laryngotracheal Anastomosis
- 重症下肢虚血患者におけるModified Transmetatarsal Amputation前後の血行動態の検討
- 重症下肢虚血においてAngiosomeの観点からみた創傷の部位および治癒の検討
- PD-12-4 Bypass術と血管内治療を併用したFontaine IV度重症虚血肢への血流確保戦略(PD-12 パネルディスカッション(12)重症虚血肢に対する集学的治療,第112回日本外科学会定期学術集会)
- Our experience with excision of skin metastases from lung cancer
- 頭頚部癌摘出後の再建
- 重症虚血肢に対する血行再建術における皮膚灌流圧測定の意義
- 最先端のエビデンスUpdate : 褥瘡ケアへの理学療法士の参画(大会指定企画 物理療法シンポジウム3,第47回日本理学療法学術大会)
- 褥瘡部を陰極とした微弱直流電流刺激療法による創の縮小効果
- A case of auricular squamous cell carcinoma: Reconstruction of one half of the auricular skin and cartilaginous defects
- 外鼻皮膚悪性腫瘍に対するOncoplastic Skin Surgery
- SY-8-7 救肢不成功例からみた重症虚血肢に対するバイパス手術の意義と限界(SY シンポジウム,第113回日本外科学会定期学術集会)
- 大分県における皮膚癌検診
- 潰瘍を伴う Heloma molle に関する検討
- 最先端のエビデンス Update : 褥瘡ケアへの理学療法士の参画
- 重症虚血肢に対するバイパス手術と血管内治療を用いたハイブリッド治療の有用性