Griseofulvin投与により形成されたマロリー体の形態学的観察
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概要
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Griseofulvin (GF)投与によるマロリー体(MB)の形態学的特徴を明らかにする目的にて,GF 2.5%を含む飼料で4〜8ヵ月間マウスを飼育した.各時期において肝のIII葉の約50%を部分切除し,光顕および電顕にて観察した.光顕像では,MBを有する肝細胞は腫大し,細胞質内に1〜数個のMBが集合して認められた.投与期間が長くなる程MBは増加した.6週間GF投与を中止してもMBは少数ながら存在し,再投与によりMBは速やかに増加した.電顕像では,MBは限界膜を有せず,直径約150Aの細線維の集合体として存在した.MBのtypeは2型,3型のみがみられ,GFによりIntermediate filamentの異常が惹起されたために,MBが発生したと考えられた.
著者
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小坂 義種
三重大学医学部検査医学教室
-
藤田 光次
三重大学医学部内科学第一教室
-
明田 昌三
三重大学医学部第一内科学教室
-
近藤 功
三重大学医学部第1内科学教室
-
奥田 喜朗
三重大学医学部第1内科学教室
-
萩原 正芳
三重大学医学部第1内科学教室
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藤田 光次
三重大学医学部第1内科学教室
-
明田 昌三
三重大学医学部第1内科学教室
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