未分化型進行胃癌患者に対する注腸二重造影検査の意義について(第1報) : 特にX線検査所見を中心に
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概要
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本研究は, 未分化型進行胃癌患者の operability を決定する因子の一つとして, 注腸X線検査が有用か否かについてを検討するために行われたものである. 1969年4月より1974年12月までの5年9ヶ月間に, 未分化型進行胃癌と診断され, 注腸X線検査が行われた症例は39例である. そのうち, 腸管, 及び腸間膜転移と診断された症例は29例, 40病変である. その結果, 転移の特徴的な注腸X線所見を列記することができた. さらに, このX線所見と肉眼所見は一致することが確められた. 最も転移の多い部位は, 横行結腸とS状結腸である. 注腸X線検査で, 大腸への転移像ありと診断された未分化型進行胃癌患者に対しての胃切除は慎重に決定されるべきであるとの結論を得た.
著者
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丸山 雅一
癌研究会附属病院・内科
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竹腰 隆男
癌研究会附属病院
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高木 国夫
癌研究会附属病院
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中村 恭一
癌研究会附属病院病理
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舟田 彰
癌研究会附属病院内科
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佐々木 喬敏
癌研究会附属病院内科
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杉山 憲義
癌研究会附属病院内科
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織田 貫爾
癌研究会附属病院病理
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丸山 雅一
癌研究会附属病院
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