難聴幼児の言語指導法をめぐって
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概要
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幼児期に異なった言語指導法 (同時法, キュードスピーチ, 聴覚口話法, 特殊な母子関係論) によって言語指導を受け, 現在普通児の学級で教育を受けているか, あるいは過去に受けた18名の高度感音難聴児について, 読書力, コミュニケーションの方法を中心に比較検討した.その結果, (1) 母子関係の強調のみでは言語は獲得できない, (2) 指文字やキュードスピーチのように, 注意が視覚に集中するような方法を早期に導入した場合には聴覚活用が不徹底になり, 発音面の改善も不十分になりやすい, (3) 指文字はもちろんキュードスピーチすらも, これが習慣化するとこれがコミュニケーションの手段になってしまうことが示唆された.選択的注意の神経機構や発達神経学的観点からすると, 脳の可塑性の高い乳幼児期 (3歳頃まで) には聴覚活用に徹するのがよいといえる.
著者
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