鉄鉱石中の亞鉛の定量 : 陰イオン交換-ポーラログラフ法
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概要
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鉄鉱石を塩酸で分解し珪酸を除去したロ液を2<I>N</I>塩酸酸性とし,これを強塩基性イオン交換樹脂柱に流入し,ひきつづき2<I>N</I>塩酸を加える.流出液80m<I>l</I>をとり,ついで0.5<I>N</I>硝酸で溶離を行い溶出液80m<I>l</I>をとる.前者中にニッケル,コバルトなどの全量と大部分の鉄が含まれ,後者中に少量の鉄および亜鉛の全量が含まれる.硝酸による溶出液を水酸化ナトリウム溶液でほとんど中和したのち,ピリジンを加えて残存する少量の鉄を沈澱させ,そのロ液のポーラログラムをとり亜鉛の定量を行う.この方法はアンモニア水を用いて水酸化鉄をつくる場合よりも,はるかに亜鉛の損失が少ない.なお必要な場合には塩酸流出液からニッケル,コバルトの定量を行うことが可能である.本法は試料1gをとった場合1%ないしはそれ以下の亜鉛含量に対して最適である.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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