黒鉛チューブ原子化装置を用いたこ高純度タンタル中の微量不純物の原子吸光分析
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概要
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黒鉛チューブ原子化装置を用いた原子吸光法により,高純度タンタル中のクロム,銅,鉄,マンガン,ニッケルおよびケイ素などの迅速分析法を試みた.タンタル粉末を黒鉛チューブ内にそう入し,前処理による試料の汚染もなく,少量の試料で検出下限5×10<SUP>-11</SUP>g,測定値の標準偏差率3〜5%,所要時間1元素あたり約5分で分析できる方法を確立した.また吸光ピーク面積法で測定すると,試料と類似した物理的および化学的状態の標準試料は特に必要でなく,また黒鉛チューブの加熱温度による吸光ピーク面積の変化は,一定温度以上で飽和値があり,加熱温度の変化による影響の少ない領域で測定できることがわかった.さらに加熱温度の調整で,元素の種類によっては同一試料を用いて各元素の分別定量も可能であることが明らかとなった.タンタル粉末の最大試料採取量は50mg程度で,採取量の変化による影響はなかった.本法は分析精度,感度および迅速性などにおいてすぐれているため,日常分析として用いても良好な成果が得られた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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