無機物中非金属元素の統一定量法およびその装置に関する考察 : 無機物中非金属元素の統一定量法(第1報)
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概要
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統一定量法すなわち,無機物,有機物を問わず試料形態や対象元素にできるだけ無関係な,しかも同一操作でなるべく多元素を同時に定量するような元素分析法の研究の一環として,本報では対象として無機物中の主な非金属元素(C,H,N,SおよびX)をとりあげ,それらに関する従来の各種元素分析法および湿式法と乾式法の統一定量法への適用性を考察した.その結果,従来の各種元素分析法から本研究の目的に合致するような方法を見出せなかったが,非金属元素が高温で揮発性を呈し,共存する金属成分と分離されることに着目した結果,加熱分解法の導入により,上記諸元素の統一定量法が可能となることを推定した.<BR>つぎに上記諸元素の統一定量法に加熱分解法を導入することに付随する諸問題および装置につき実験的に考察の結果,C,H,SおよびXは試料に三酸化タングステンを添加し,酸素気流中1000℃で加熱分解し,Cは二酸化炭素,Hは水,Sは三酸化イオウ,Xはハロゲン(X<SUB>2</SUB>)にかえ,Nは試料を二酸化炭素気流中800℃で加熱分解しNを窒素(N<SUB>2</SUB>)となすことをそれぞれ骨子とする統一定量法を設計した.なお,上述の方法に適当と思われる装置についても詳細に検討した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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