沈殿分離-チオシアン酸アンモニウムによる鉄鋼中の微量ニオブの光度定量
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概要
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鉄鋼中の微量ニオブ定量法として,EDTAで鉄その他の共存元素を陰ぺいし,ベリリウムをコレクターとしてアンモニアアルカリ性でニオブを沈殿分離し,分離したニオブをチオシアン酸アンモニウム吸光光度法で定量した.<BR>EDTA-ベリリウム分離法でニオブを分離するとき,他元素の陰ぺいに用いるEDTAの過剰量のないときは,ニオブはほとんど定量的に分離できるが,試料中にチタンが共存する場合,チタンもニオブと同様沈殿するので,チタンの共沈をおさえるためやや過剰のEDTAを加える必要がある.この場合,EDTAの過剰量に比例してニオブの収率はわずかながら減少し,10%EDTA溶液3m<I>l</I>の過剰でチタン約5mgを陰ぺいできるが,ニオブの回収率は約95%となる.<BR>この分離法の利点はニオブの分離の際,チオシアン酸アンモニウムと着色錯体を生成するモリブデン,タングステン,チタンなどを可溶性錯塩とすることができるので,これらの元素が共存してもニオブの定量になんら影響を与えず,特にニオブを含有する特殊鋼に有効である.
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