けい光X線分析法によるジルコニウム合金中の微量ハフニウムの定量
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概要
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けい光X線分析法によりジルコニウム合金中の微量のハフニウムを定量するための実験条件を検討した結果,次のことがわかった.<BR>(1)HfL<SUB>β1</SUB>線を分析線として金対陰極のX線管を用い,ZrK線の妨害を除くためにイットリウムフィルターと波高分析器を併用した場合が最もよくハフニウムの検出限界の推定値は7ppmであった.<BR>(2)この条件でジルコニウム合金中の50〜500 ppmのハフニウムを分析した場合の標準偏差は5ppmである.<BR>(3)X線管の対陰極物質とハフニウムの検出限界との関係および検出限界と検量線の誤差についても検討した.<BR>ジルコニウム合金を酸化物としたのち,加圧成型した試料片のHfL<SUB>β1</SUB>線を金対陰極のX線管を用い,イットリウムフィルターと波高分析器を併用することにより検出限界の推定値7ppmを得た.<BR>この条件でジルコニウム合金中のハフニウム(50〜500ppm)を分析した結果,標準偏差5ppmで定量を行なうことができた.<BR>なお,イットリウムフィルターを併用しなくてもFig.3のA〜Bに示すような条件に波高分析器を設定すれば同程度の誤差で定量できるが,この場合には装置のドリフトが大きくなる傾向があるため検量線の管理にはじゅうぶん注意する必要がある.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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