サブリマトグラフィーによる亜ヒ酸の精製と電量滴定によるその純度決定
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概要
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物質精製の一手段として単純な昇華法にかえて,サブリマトグラフ法を用いて亜ヒ酸を精製するとともに,それのできるだけ大きな単結晶を調製し,これを加熱などの乾燥操作を必要としない標準物質として使用できるかどうかを検討した.試料特級の亜ヒ酸の精製には水平型と垂直型の二つの装置を用いた.水平型では温度こう配1.5〜3.0℃/cm,試料の加熱は110℃一定で,8〜10時間かかって見かけ上の単結晶を生成させた.垂直型では温度こう配10.0〜12.0℃/cm,試料の加熱は210℃一定で,30分で多結晶体を生成させた.両者とも真空度は2.5×10<SUP>-2</SUP>mmHgを保って行なった.<BR>精製した亜ヒ酸の純度検定は,精密電量滴定法によった.その結果,比較的大きな結晶物は濃硫酸入りのデシケーター中に保存しておいただけで100.003%(σ=0.012%)の純度を示し,容量分析用標準物質で著者らがこれまで精密電量滴定法で分析したもののうち,最も純度の高いものの一つであった.また,見かけ上の単結晶と塊状多結晶体のいずれもが加熱乾燥の操作を省略しても,ほとんど誤差はないことがわかった.
著者
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