サブリマトグラフィーによるメラミン,メラム及びメレムの分離
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概要
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メラミンの脱アンモニア縮合物であるメラム,メレムは水及び他の冷媒に難冷性な物質で,その単離や定量は困難であるが,(10^<-3>〜10^<-4>)mmHgの減圧で融点以下の温度(300℃)で加熟した場合分解することなく昇華するので,サブリマトグラフィーによって分離を行った.まず垂直型昇華装置により,それぞれのVCP(vacuum condensing point)を測定し,次に精製メラミン中に微量のメラム,メレムを混入した混合試料について分離性を検討した.これら三成分はいずれも紫外部に強い吸収を有するので,分離された凝縮帯を紫外吸収スペクトルによって確認した結果,本法によって良く分離されることが分かった.アンモニア加圧法によってジシアンジアミドより製造された工業用2号メラミン(純度93%以上)には多少のメラム,メレム及びアンメリンが混在しているので,それぞれ異なる4社の製品について本法により分離を試みた.その結果少量(50mg)の試料を用いて短時間(30分)でメラミン中のこれら三つの不純物を分離確認することができた.又不純物同士のおおよその比較量が分かったので,本法が2号メラミンの品質判定の一助になることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1978-06-05
著者
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