サブリマトグラフィーによる金属アセチルアセトネートの分離と精製
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
物質分離の一手段として,混合物質を真空中で加熱し,発生した昇華蒸気を温度こう配を有する管内に通して,分別的に凝縮させる方法によって,アセチルアセトン(acac)金属キレート混合物の分離と精製について検討した.試料の加熱温度,真空度,温度こう配などが,実験中常に一定になるよう調節しながら行った.その結果,昇華蒸気は物質によっていつも定位置に凝縮させることができた.このように単なる分別昇華のみでなく,まず21種の金属塩について,正確な真空凝縮点を測定した.次にこれらの測定値の高低に基づいて,2成分及び3成分混合物の分離性を検討した.分析化学的な応用として,黄銅合金及び銅-ベリリウム合金の成分割合の金属キレートを生成させ,これらの分離を行った.その結果,前者では4%,後者では1%以内の誤差範囲で分離定量することができた.又,市販の[Co(acac)_3]について同様な実験を行い,不純物としての[Co(acac)_2]を分離定量(約1%)することができた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1979-04-05
著者
関連論文
- サブリマトグラフィーによるメラミン,アンメリン,アンメリド及びシアヌル酸の分離
- サブリマトグラフィーによる金属アセチルアセトネートの分離と精製
- サプリマトグラフィーにおける真空度と凝縮点の関係
- サブリマトグラフィーによるメラミン,メラム及びメレムの分離
- サブリマトグラフィーによる亜ヒ酸の精製と電量滴定によるその純度決定
- サブリマトグラフィーによる亜ヒ酸の精製と電量滴定によるその純度決定