カーバメート殺虫剤の作物残留分析法 : カーバメート殺虫剤の残留分析に関する研究(第1報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
カーバメート殺虫剤の残留分析を行なうため,カーバメートをトリフルオロアセチル(TFA)化し,<I>N</I>-TFA誘導体として,電子捕獲検出器(ECD)-ガスクロマトグラフ(GC)で測定する方法について検討した.反応は加熱することにより,反応生成量の増加,反応時間の短縮をみた.さらに,反応の定量性,安定性,再現性についても満足できる結果を得た.異なるカーバメートの分離を目的として,8種のカーバメートを<I>N</I>-TFA誘導体にすることによって,GCの保持時間の違いから相互分離した.また,各カーバメートでGCのカラム充てん剤がOV-17の場合,ピーク面積は最大であった.<BR>本法を作物体中の残留分析に応用するため,玄米,稲わら中のMTMCの分析法を確立し,添加試験の結果0.1〜0.4ppmにおいて回収率は91.2〜98.8%であり,0.005ppmまで測定可能であった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
-
上路 雅子
National Institute of Agricultural Sciences
-
金沢 純
農林省農業技術研究所病理昆虫部
-
上路 雅子
農林省農業技術研究所
-
金沢 純
農林省農業技術研究所
関連論文
- 2-sec-Butylphenyl N-Methylcarbamate (BPMC) のキュウリおよびコマツナにおける吸収と移行
- 土壌および作物の残留農薬分析法(3)
- 土壌および作物の残留農薬分析法(1)
- 532 BPMCの水稲における残留と湛水土壌中の分解(一般講演)
- 農薬の製剤・残留分析に関する研究
- 農薬残留毒性の現況と問題点(日本土壌肥料学会関東支部会講演要旨)
- 農作物の残留農薬分析法
- 〔II〕散布有機水銀剤の作物体における動態と残留(有害性金属について : 第22回日本薬学大会)
- 数種の phosphoramidothioate の殺虫活性と, それら oxon 同族体の生化学的活性化
- ラット肝ミクロゾーム系における isofenphos 光学異性体の代謝
- 殺虫剤イソフェンホスのラットにおける代謝
- 光学異性イソフェンホスおよびオキソンの殺虫活性とアセチルコリンエステラーゼ阻害活性
- ヒノキ苗木におけるイソフェンホスの吸収, 移行および代謝
- ラット肝におけるイソフェンホスの in vitro 代謝
- N-Alkyl phosphoramidothioate 系殺虫剤の生体内活性化
- 茨城県菅生沼における平水時の水, 懸濁物質および底質中の農薬濃度変動と負荷量
- 電子捕獲ガスクロマトグラフィーによる野菜中の有機塩素系殺虫剤の定量法 : 農薬の残留分析に関する研究(第5報)
- カーバメート殺虫剤の作物残留分析法 : カーバメート殺虫剤の残留分析に関する研究(第1報)
- 各種農薬の電子捕獲ガスクロマトグラフィー : 農薬の残留分析に関する研究(第3報)
- 除草剤3,4-ジクロルプロピオンアニリドのガスクロマトグラフィーによる定量 : 農薬のガスクロマトグラフィー(第22報)
- 電子捕獲ガスクロマトグラフィーによる米粒中のBHCの定量 : 農薬の残留分析に関する研究(第4報)