数種の phosphoramidothioate の殺虫活性と, それら oxon 同族体の生化学的活性化

概要

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数種のO-ethyl O-(S)-置換phenyl isopropylphosphoramidothioateとそれらのoxon同族体を合成し, thioate同族体のアズキゾウムシおよびイエバエに対する殺虫活性と, oxon同族体のアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害活性を調べた.殺虫活性は, phenyl環の置換基の種類, 置換位置, さらに昆虫種により相違が見られた.AChE阻害活性は, ニトロおよびシアノ基のオルト置換体以外のoxon同族体では非常に弱く, ミクロゾーム-NADPH系での反応によりAChE阻害活性が高まった.活性化の程度はisofenphos-oxonが最も高く, 一方, ニトロおよびシアノ基のオルト置換体では低かった.また, ニトロ基およびシアノ基を持つoxon体のAChE阻害活性は, 置換位置によって違いが認められたが, 対応するthioateの殺虫活性は置換位置の影響はなく, 殺虫活性と活性化反応後におけるAChE阻害活性との間の相関は明確でなかった.
日本農薬学会の論文
1988-08-20