2-アミノ-6-エトキシ-3-ヘキサノール誘導体と酸との反応 : 「アミノ酸を原料とする6, 7-ベンゾモルファン誘導体の合成」 (第4報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
チロシン (2) を出発原料とする6, 7-ベンゾモルファン誘導体 (1) の合成研究の一環として (2) から導かれる6-エトキシ-2-ベンジルアミノ-1- (<I>p</I>-メトキシフェニル) -3, 4-ジメチル-3-ヘキサノール (4) と種々の酸との反応を検討した。<BR>(4) はi) 濃硫酸との反応では脱水がおこり, 6-エトキシ-2-ベンジルアミノ-1- (<I>p</I>-メトキシフェニル) -3, 4-ジメチル-3-ヘキセン (5) を, ii) 三臭化ホウ素との反応では, 1-ベンジル-2- (<I>p</I>-ヒドロキシベンジル) -3, 4-ジメチル-3-ピペリジノール (9) をそれぞれ与えることはすでに報告した。今回さらにiii) 85%リン酸または三フッ化ホウ素・エーテラート・酢酸系での反応では5員環化合物である2- {1-ベンジルアミノ-2- (<I>p</I>-メトキシフェニル)} エチル-2, 3-ジメチルテトラヒドロフラン (6), iv) 47%臭化水素酸中での加熱還流下においては (6) のメトキシが切断された2- {1-ベンジルアミノ-2- (<I>p</I>-ヒドロキシフェニル)} エチル-2, 3-ジメチルテトラヒドロフラン (7), v) 三臭化ホウ素-ピリジン系では2-<I>p</I>-アニシル-1-ベンジル-3, 4-ジメチル-3-ピペリジノール (8) および (6) がそれぞれ主生成物として得られることがわかった。<BR>テトラヒドロフラン誘導体 (7) は三臭化ホウ素との反応によって (1) の中間体として有用な3-ピペリジノール誘導体に導く (9) ことができた。
- 社団法人 有機合成化学協会の論文
著者
関連論文
- チロシンから2-ヒドロキシ-2-ベンジル-5, 9-ジメチル-6, 7-ベンゾモルファンの合成 : アミノ酸を原料とする6, 7-ベンゾモルファンの合成 (第2報)
- フェニルアラニンから2, 5, 9-トリメチル-6, 7-ベンゾモルファンの合成 : アミノ酸を原料とする6, 7-ベンゾモルファンの合成 (第1報)
- 2-アミノ-6-エトキシ-3-ヘキサノール誘導体と酸との反応 : 「アミノ酸を原料とする6, 7-ベンゾモルファン誘導体の合成」 (第4報)
- ペンタゾシンのシスおよびトランス異性体の合成 : 「アミノ酸を原料とする6, 7一ベンゾモルファン誘導体の合成」 (第6報)
- 酸性条件下におけるペンタゾシンの分解生成物 : 「アミノ酸を原料とする6, 7-ベンゾモルファン誘導体の合成」 (第5報)
- トリチル基を保護基とするペプチド合成に関する研究
- 三臭化ホウ素による環状アミンの合成 : アミノ酸を原料とする6, 7-ベンゾモルファン誘導体の合成 (第3報)
- 3- (1-ナフチルオキシ) -2-ヒドロキシ-1-プロピルトシラートとイソプロピルアミンの反応
- ビスグリシナート銅 (II) からのスレオニン合成反応