筋肉病変とdisseminated intravascular coagulationを呈したcytophagic histiocytic panniculitisの1例
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概要
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症例. 34才,女性.主訴:発赤,圧痛を伴う硬結と発熱.四肢の筋痛,筋力低下,貧血,白血球減少と肝機能異常, ALD, CK,血中ミオグロビンの増加があった.硬結部皮膚生検で脂肪織に貪食能を呈す組織球の浸潤を認め,筋生検では筋線維の変性と貪食能を示す組織球浸潤があった.これらの組織球は,リゾチーム, α1-アンチトリプシンおよびα1-アンチキモトリプシンが陽性で, S-100蛋白は陰性であった.初期治療としてプレドニゾロン内服は有効であったが,その後再燃し, disseminated intravascular coagulationを併発した.プレドニゾロンに加えてサイクロフォスファミド静注を開始して症状,検査所見の改善がみられた. cytophagic histiocytic panniculitisはまれな多様性を示す疾患であるが,適切な診断と治療で寛解状態に導くことができると考えられた.
著者
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宇野 久光
宮崎医科大学第2内科
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河野 清秀
宮崎医科大学第二内科
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戸上 秀一
宮崎医科大学第二内科
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津田 和矩
宮崎医科大学第二内科
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橘 宣祥
宮崎医科大学医学部第二内科
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津田 和矩
宮崎医科大学医学部第2内科
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小村 和孝
宮崎医科大学第二内科
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石崎 淳三
宮崎医科大学第二内科
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宇野 久光
宮崎医科大学第二内科
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