Amyllid angiopathyに伴う数回の脳出血発作により視覚失認を呈した前白血病状態の1例
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概要
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前白血病状態の患者で脳アミロイド・アンギオパシーに伴う数回の脳出血発作を生じ,視覚失認を呈した1例を報告する.患者は78才男性で,頭痛・嘔吐のため入院し,頭部CTで右側頭・後頭葉の出血を認めた.同時に汎血球減少症があり,骨髄検査で前白血病状態(FAB分類上RAEB: refractory anemia with excess of blasts)を認め,保存的療法を行っていたが, 10カ月後急性白血病となった.患者は経過中計4回両側側頭・後頭葉に限局した脳出血発作を生じ, 20カ月後死亡した.剖検で脳出血部位にアミロイド・アンギオパシーを認め,これにより数回の脳出血発作を生じ,末期には血小板減少症,敗血症,輸血アレルギーが関与して大出血を生じたものと考えられた.
著者
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井上 潤一郎
東京都老人医療センター
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森 真由美
東京都老人医療センター血液科
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森 真由美
東京都老人医療センター 研究検査科
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吉村 正博
東京都老人医療センター病理部
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平井 真希子
東京都老人医療センター血液科
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高山 吉弘
東京都老人医療センター神経内科
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倉田 寛一
東京都老人医療センター血液科
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村井 善郎
東京都老人医療センター血液科
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山之 内博
東京都老人医療センター神経内科
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井上 潤一郎
東京都老人医療センター神経内科
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