痴呆老人の徘徊行動のタイプ別対応に関する検討 : 4 事例の徘徊行動の観察
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概要
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4名の痴呆老人の徘徊行動の参加観察から, その対応について検討した.先に小泉らが提示した勤勉行動, 探索行動, 無目標指向行動パターンは今回も観察され, 以前に述べた背景が推察された.徘徊のタイプ別に次のような対応が有効であることが示唆された.<BR>(1) 勤勉行動パターン : 患者にとって必要な行動ととらえ, 安全を見守りながら自由に活動させる.<BR>(2) 探索行動パターン : まず, 行動の目的を聞き, その必要性が今はないことを説明してみる.不安や妄想が強くなるようであれば, 痴呆老人が探し求めている役割を発揮できる場を設定する.また, 帰宅願望に対しては家族への働きかけが必要である.<BR>(3) 無目標指向行動パターン : 痴呆の進行がうかがわれ, 集団活動や言葉がけにより行動を落ち着かせることは難しく, 安全で落ち着いた環境の提供が鍵となる.
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