経皮経肝胃静脈塞栓術により,食道静脈瘤の治療を行った,先天性肝線維症の一例
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概要
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先天性肝線維症は,組織学的にグリソン鞘を中心とした,線維増生,肝内胆管の拡張増生を主体とし,それに比べ肝細胞は,比較的よく保たれているのが特徴である.このため,肝機能障害は,門脈圧亢進に比べ,軽度で,早期診断,門脈圧亢進に対する早期の処置が,予後を左右する上で,非常に重要である.<BR>本疾患は,我国ではまれで,最近5年間で12例が報告されているにすぎないが,単に若年性肝硬変としてかたづけられている例が少なくないと思われる.<BR>今回我々は,食道静脈瘤出血に対し,経皮経肝胃静脈塞栓術を施行し,良好な経過をたどっている一症例を経験したので報告すると共に若干の文献的考察を加えた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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比企 能之
北里大学大学院医学研究科・内科学
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草野 正一
北里大学放射線科
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比企 能之
北里大学内科
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山上 純
北里大学内科
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山田 伸夫
北里大学内科
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橘田 輝雄
北里大学内科
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真玉 寿美生
北里大学内科
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石井 公道
北里大学内科
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柴田 久雄
北里大学内科
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岡部 治弥
北里大学内科
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