希土類元素の相互分離を目的とした水溶性錯化剤共存下における膜抽出モジュールの解析
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概要
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水溶性錯化剤 (DTPA) を含む抽出系について, Er/Yの相互分離を目指した膜抽出モジュールの解析を行い, 抽出部および洗浄部所要膜面積に及ぼす各種条件の影響を検討した.水溶性錯化剤の添加により所要膜面積は大幅に低減することが確認された.pHは水相中の各錯形成平衡と抽出能の両方に影響を与えるため, 所要膜面積に対して最適値が存在した.この場合, 洗浄部では油相側の拡散がほぼ律速のもとで操作せねばならないため, 物質移動係数の大きい膜の選定はモジュールの性能向上に対し特に有効であることがわかった.また, 抽出部の選択性も全膜面積に影響を与えるため, 抽出部では最も選択性の高い場合である水相内でのDTPA錯体の解離反応を伴う拡散が律速という条件下で操作を行う必要があることが明らかとなった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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松山 秀人
京都工芸繊維大学工芸学部
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寺本 正明
京都工芸繊維大学工芸学部 物質工学科
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松山 秀人
京都工芸繊維大学工芸学部物質工学科
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寺本 正明
京都工芸繊維大学 工芸学部 物質工学科
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松山 秀人
京都工芸繊維大学工芸学部 物質工学科
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