界面活性剤の存在下での油-水界面の過熱限界
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概要
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エマルション燃料のミクロ爆発に関する基礎研究として, ケロシン-水界面の過熱限界に及ぼす界面活性剤の影響を実験的に検討した.界面活性剤としてスパン80とNPEnを使用した.キャピラリー中にケロシン, 蒸留水, ケロシンを入れて, 三層試料を作製した.界面活性剤は上層のケロシンに溶かし, このケロシン層と中間の水層の界面に吸着させた.試料はオイルバス中で3K/minで加熱した.30〜40本の試料を用いて測定した結果, 過熱限界温度は界面活性剤の濃度が高くなると低下し, やがて一定の分布になることが観察された.また過熱限界温度は加熱速度や界面活性剤の吸着面の面積にも依存することを明らかにした.このような影響を説明するために, 吸着した界面活性剤が沸騰核の生成を促進すると考え, 界面活性剤の被覆率を含む修正核生成速度式を提案した.このモデルにより, 界面活性剤の存在が過熱限界温度を低下させ, かつ分布を広くすることが予測できた.またこのモデルに基づく推算値は実験値とよく一致した.
著者
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