魚類におけるクロラムフェニコールの吸収および排泄―I : 養殖ハマチに経口投与した時の組織内濃度
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. 養殖ハマチに水産用クロロマイセチン散をCPとして50 mg/kgまたは100 mg/kgを経口的に1回投与して経時的にCPの魚体内濃度を測定した。 2. CPを50 mg/kg投与した結果,概略4〜8時間後にCPの魚体内におけるピークがみられた。ピーク時における活性体の値は血液で8.6μg/ml,肝臓で14.1μg/g,腎臓で162μ9/9,脾臓で20.1μg/g, 筋肉で5.4μg/gであった。その後魚体内のCPは徐々に減少し,48時間後にはほぼ消失したが脾臓ではなお8.6μg/g検出された。 3. CPを100 mg/kg投与した結果,50 mg/kg投与時のほぼ倍量のCPが検出された。 4. 養殖ハマチの細菌性疾病,すなわち類結節症およびビブリオ病の治療を目的とするならばsomg/kgの 投与量は各々の病原菌に対するMICの10倍以上の臓器内濃度をほぼ24時間維持する量である。
著者
-
佐橋 佳郎
三共株式会社生産技術研究所
-
岩橋 義人
静岡県水産試験場伊豆分場
-
松島 又十郎
静岡県水産試験場富士業鱒場
-
佐々木 正
静岡県水産試験場伊豆分場
-
平岡 孝
三共株式会社 生産技術研究所
-
畑井 喜司雄
三共株式会社 生産技術研究所
-
水野 尚樹
富士製粉株式会社
-
江草 周三
東京大学 農学部 水産学科
-
岩橋 義人
静岡県水産試験場 沼津分室
-
佐橋 佳郎
三共株式会社 生産技術研究所
-
松島 又十郎
静岡県水産試験場 沼津分室
関連論文
- 1.リボ酸の定量菌について(ビタミンの微生物測定小委員会研究発表要旨(∇))
- 6.Leuconosioc mesenteroides P-60によるD-Panthenolの定量(ビタミンの微生物測定小委員会第2回協議会)
- 5.Saccharomyces cerevisiae ATCC 7753によるビタミンB_1の定量(ビタミンの微生物測定小委員会第2回協議会)
- 5.L-α-およびDL-α-リポ酸にたいするStreptococcus faecalis 10Clの感応(リポ酸・オロット酸の測定に関する小委員会第2回研究発表要旨)
- Leuconostoc mesenteroides P-60によるD-Pantothenolの定量
- 6.Lactobacillus brevis 8287のピリミジン類要求について(リポ酸・オロット酸の測定に関する小委員会発表要旨(I))
- 5.Streptococcus faecalis 8043によるα-リポ酸のTube assayについて(リポ酸・オロット酸の測定に関する小委員会発表要旨(I))
- 2.Lactobacillus leichmanniiによるビタミンB_定量におよぼすメタ燐酸の影響(第6回ビタミンB_測定法に関する小委員会要旨)
- 3.ビタミンB_定量法におよぼすメタ燐酸の影響(第5回 ビタミンB_小委員会研究報告要旨)
- 5.ビタミンB_測定用培地のNCN添加量の検討(第4回 ビタミンB_測定法に関する小委員会要旨)
- 1.ビタミンB_定量用培地にたいするトマト汁, フマール酸添加の影響(第3回ビタミンB_測定法に関する小委員会発表要旨)
- 3.Lactobacillus leichmanniiによるビタミンB_定量法における各種培地の比較(ビタミンB_測定に関する小委員会要旨(II))
- 6.微生物によるビタミンの定量法について(ビタミン測定法の再検討)
- 52.乳酸菌の栄養要求におよぼす抗生物質の影響, 乳酸菌のビタミン吸収におよぼすクロラムフェニコールの影響(第9回大会研究発表要旨)
- 養殖ハマチ病魚より分離した腸炎ビブリオについて
- 魚類におけるクロラムフェニコールの吸収および排泄―I : 養殖ハマチに経口投与した時の組織内濃度
- 水中施肥に関する研究-IV : 黄化現象を呈したテングサ漁場への施肥
- 養殖ハマチにおけるアンピシリンの吸収および排泄
- Norepinephrine, Ethylphenylephrineのウサギの耳介温度低下作用に対するReserpine前処置の効果
- 養魚餌料の効率向上に関する研究-II : ニジマス餌料の消化率およびその向上方法について
- Lactobacillus arabinosus 17-5の生産する葉酸様活性物質 (Factor-F) について
- サザエの産卵と発生-1-
- 栄養共生における菌の生育と活性物質の生成について (Lactobacillus arabinosus 17-5とstreptococcus faecalis Rの栄養共生に関する研究-1,2-)
- A note on gill parasits of European eels cultured in ponds
- Effects of polyenes on acute tympanitis of trout, due to Candida sp.
- Studies on the fate of intravascularly injected bacteria in fish—II.:Changes in number and composition of leucocyts in the blood of the eel
- Toxicity Sulfonamides in Yellowtail
- Absorption and Excretion of Chloramphenicol in Fish—III:Tissue Levels of the Drug in Cultured Yellowtails Treated with Different Ways of Dosing
- Effects of some fungicides on black gill disease of kuruma prawn, penaeus japonicus, caused by fusarium sp.
- タイトル無し