C3H/He雄マウスの自然発生肝腫瘍に及ぼす食物繊維の影響
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概要
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C3Hマウスの肝腫瘍自然発生と盲腸内容物の変異原促進活性に及ぼす食物繊維の影響を検討した。食物繊維としてセルロース, リンゴパルプ, グァーガムを用い, これらを5%含む食餌で44週間飼育し, 次のような結果を得た。<BR>1) 食物繊維はマウスの体重増加に影響を与えなかった。<BR>2) 肝腫瘍の自然発生率は無繊維群, セルロース群, リンゴパルプ群で90%以上と高率であったが, グァーガム群では62%であり有意に低率であった。<BR>3) 担腫瘍マウス当たりの腫瘤数は無繊維群に対して, リンゴパルプ群では少ない傾向を示し, グァーガム群では有意に少なかった。<BR>4) Trp-P-1に対する盲腸内容物の変異原促進活性は無繊維群とグァーガム群では認められなかったが, セルロース群とリンゴパルプ群では認められた。<BR>以上の結果より, 食物繊維のうちグァーガムはC3Hマウスの肝腫瘍の自然発生を抑制するが, この抑制効果は盲腸内容物のTrp-P-1に対する変異原促進活性では説明されないことが示された。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
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