内部力補償型磁気吸着ユニット
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概要
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建物や大型構造物の壁や天井面を動きまわるようなロボットを構成するためには, まず初めにそれを可能にするだけの強力な吸着力を生成し得る信頼性の高い吸着装置を実現しなければならない.本論文は原子炉や船舶などの鋼板上を動くロボットのための磁気吸着ユニットに関するものである.まず初めに従来からある磁気吸着ユニットの比較検討を行い, ついでIBマグネットと呼ぶ磁気吸着ユニットを提案する.これは永久磁石による強力な吸着力を生ずると同時に, 内部力をバネユニットで打ち消す構造を持たせることにより, 容易に脱離を可能にする装置である.本IBマグネットを構成する上で必要となる磁気吸着ユニットの設計手法, さらにそれとバランスする非線形バネユニットの設計手法を論ずる.最後に, 人間がこのIBマグネット装置4台を両手両足に装着し, 鋼板壁面と天井面を歩行する実験を行うことにより, 本装置が移動ロボットの吸着ユニットとして応用可能であることを示した.
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