Dopamineの血圧作用におよぼすEphedrine,TyramineおよびNorepinephrineの影響
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概要
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イヌを用い,dopamineの血圧作用におよぼすephedrine,tyramineおよびnorepinephrineの影響を検討した.1)Ephedrine1mg/kgあるいはtyramine0.5mg/kgを1回投与後,作用が消失しない間にdopamineの5,30°Cg/kgを投与すると,血圧下降作用は消失し,上昇作用は増強した.またephedrineあるいはtyramine10°Cg/kg/minを連続注入しながらdopamineを投与しても,その血圧下降作用は減弱し,上昇作用は増強した.2)Dopamine100°Cg/kgまたは200°Cg/kgを1回投与後,作用が消失しない間に,ephedrineあるいはtyramineの40°Cg/kgを投与すると,血圧上昇作用は著明に増強された.またdopamine10°Cg/kg/minを連続注入しながらephedrineあるいはtyramineを投与しても,血圧上昇作用は増強された.3)Norepinephrine3°Cg/kg/minを約30分間連続注入後さらに注入を持続しながら,dopamineを投与すると,dopamineの血圧下降作用は消失し,上昇作用は著しく増強された.以上のようにdopamine,ephedrine,tyramineの血圧上昇作用はお互に協力し,その主な機構は内因性catecholamineの同じ貯蔵プールに作用し,その放出促進を起すためと考えられる.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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