Ephedrine反復投与ならびにSyrosingopine前処置の交感神経節にたいする影響
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概要
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Ephedrine反復投与後のイヌ(全投与量,4〜45mg/kg)およびウサギ(全投与量,50〜100mg/kg)では,C<SUB>6</SUB>(0.5〜3mg/kg),TEA(5mg,/kg)静脈内投与による血圧下降作用は減弱ないし消失し,C<SUB>6</SUB>(0.5mg/kg)のイヌ下肢血管緊張下降作用も消失した.またtyramine反復投与(全投与量,5〜75mg/kg)後のイヌにおいても,C<SUB>6</SUB>(0.5mg/kg)の降圧作用は減弱ないし消失した.Nicotine(0.1〜1mg/kg),DMPP(0.01〜0.1mg/kg),TMA(0.1〜1mg/kg)投与による循環器作用は,ephedrine反復投与後のイヌ(全投与量,35mg/kg)およびウサギ(全投与量,80mg/kg)において,初期の一過性の拍数減少・血圧下降は減弱し,続く著明な昇圧は減弱するが持続は延長し,その後の持続性血圧下降は消失した.イヌにおける頚動脈洞反射および大内臓神経刺激による昇圧作用は,ephedrine反復投与(全投与量,35mg/kg)により減弱され,syrosingopine(1mg/kg)投与後は頚動脈洞反射効果は抑制され,大内臓神経刺激効果は有意ではないが抑制された.星状神経節前および節後神経刺激効果は,ephedrine反復投与(35mg/kg)またはsyrosingopine(0.05mg/kg)により・それぞれ抑制され,その抑制度はいずれの薬物でも節前神経刺激効果が節後神経よりも著明であった.下腸管膜神経の刺激効果はephedrine反復投与(35mg/kg)またはsyrosingopine(0.1mg/kg)により,節前,節後神経刺激効果ともに抑制され,しかも節前神経のものは有意とはならなかった.これらの結果から,CA代謝に作用するephedrine反復投与あるいはsyrosinogpine投与により,節機能変化が起こるものと考えられる.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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