離乳子豚の代謝エネルギー摂取に伴う増体とエネルギー蓄積の変化

概要

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離乳期における肉豚の増体量とエネルギー蓄積量の関係を明らかにするため,4週齢で離乳したランドレース去勢子豚計44頭を用いて一連の試験を実施した.5週齢において24頭を6つの飼料給与区に分け,25°Cの環境温度下で4週間飼育した後,屠殺した.他の子豚は試験開始時の体組成を調べるため,5週齢で屠殺した.エネルギー,蛋白質および脂肪の蓄積量は比較屠殺法により測定した.結果は以下のとおりである.1) 日増体量がゼロとなるME摂取量はエネルギー蓄積量がゼロとなる要求量(維持要求量)より低く,前者は1.4MJ/日,後者は2.4MJ/日と推定された.2) ME摂取量に伴う蛋白質および脂肪蓄積量の反応から,維持要求量においては体脂肪が消費され,それに相当するエネルギー量が蛋白質として蓄積されることが示された.3) 蛋白質および脂肪各1g/日の蓄積に伴って,日増体量はそれぞれ5.1gおよび1.2g増加すると計算された.4) 離乳期における日増体量1gの増加はエネルギー蓄積量の10.5kJ/日の増加に相当することが示された.
社団法人日本畜産学会の論文