鶏の血清免疫グロブリンG(IgG)値の品種差および成長にともなう変化
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概要
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白色レグホーン(WL),白色プリマスロック(WPR),白色コーニッシュ,ニューハンプシャー(4品種ともに,1年令,雌,産卵中)について,単円免疫拡散法により,血清中免疫グロブリンG(IgG)値を測定したところ,WLが最も高く,WPRが最も低い値を示し,両者の差は統計的に有意であった.それら4品種うち,WLとWPRを同時にふ化し,2日令から40週令にいたる各時期におけるIgG値を調べた.その結果,2日令における母鶏からの移行IgG値および4週令以後におけるIgG値にWLとWPRとの間で有意な差が認められ,WLの方がWPRよりもい値を示した.また,同一個体では,10週令のIgG値と15,20および40週令におけるIgG値との相関係数は比較的高い値であった.血清中IgG値は,WLで,2日令の時500mg/dl前後の値が,2週令で最低となった.その後急速に増加し,6週令でほぼ2日令の値にまで戻り,さらに15週令までIgG値は急速に増加した.その後は緩慢な変化を示した.WPRにおいても同様な傾向を示した.IgG値の個体によるバラツキは大きく,変動係数は30〜40%の値を示した.IgG値に性に基ずく差は認められなかった.
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