鶏血漿ロイシンアミノペプチダーゼ活性値に対する遺伝支配
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概要
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鶏血漿ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)活性値に対するアイソザイムタイプの遺伝的な役割を,畜試飼育の白色プリマスロックを用いて研究した.32日齢のヒナと約1年齢の産卵鶏から血漿を取り,それらのサンプルを用いて,ポリアクリルアミドゲル電気泳動とLAP活性値の測定を行った.この際,LAPアイソザイムの検出は電気泳動では行わず,アルカリ性ホスファターゼアイソザイムに対する電気泳動の結果からLAPアイソザイムのアイソザイムタイプを推定した.家系内比較において,F(F/S)タイプの32日齢のヒナのLAP活性値の平均値はS(S/S)タイプよりも有意に高い値を持つことが示された.また,全きょうだい内では,F(F/S)タイプの個体はS(S/S)タイプよりも高い値を持っていた.これらの結果から,32日齢のヒナの鶏血漿LAP活性値は第一義的にアイソザイムタイプによって支配されていると考えられる.この現象は,産卵鶏においては確認できなかった.年齢にかかわらず,LAP活性値の家系間の有意な差は認められなかった.
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