原子吸光分光分析による茶葉および茶園土壌の分析法
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概要
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原子吸光分光分析法によってMg,Ca,Fe,Cu,Ni,MnおよびZnの各元素について,標準液によって検量線を求め,さらに,これを茶葉および茶園土壌の分析に応用し,ほぼ満足できる結果を得た。検量線の範囲は,Mg1〜5ppm,Ca10〜30ppm,Fe10〜100ppm,Cu1〜10ppm,Ni10〜50ppm,Mn10〜30ppmおよびZn1〜10ppmが適当であった。<BR>原子吸光分析法は開発されてから日浅く,発展途上にあるが,現在ホローカソードランプの改良や干渉作用に対する研究などが行なわられており,今後さらに多くの元素の定量が可能になることと思われる。葉分析の場合は,従来の灰化法から,溶剤で抽出して直接原子吸光法で測定する方法の研究が進められており,ことにこれまで多くの労力と経費を費した微量元素の定量は,将来,迅速でしかも正確に測定できるようになることと思われる。したがって,今後さらに,これらの新しい方法を取り入れ,茶葉や茶園土壌の分析の能率化をはかりたい。
- 日本茶業技術協会の論文
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