茶葉の貯蔵に関する研究(第3報) : 摘採葉の酵素力価の変化
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概要
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摘採した茶葉は,貯蔵中酸化酵素および加水分解酵素力価が変化することを認めた。<BR>1.カタラーゼ,パーオキシダーゼは,貯蔵中力価が高くなった。カタラーゼの力価の上昇は低温度区ほどおそいが,パーオキシダーゼの力価上昇の時期には温度による差がなかった。また,両酵素とも貯蔵時間の経過とともに力価は再び低下するが,その場合低温区ほどおくれる傾向があった。<BR>2,ポリフェノールオキシダーゼ力価は,15,25℃区では貯蔵2日目に始めの4倍以上に上昇していたが,5℃区は力価の変動はわずかであった。<BR>3,プロテアーゼ,インベルターゼは貯蔵中活性化するが,この力価の上昇は低温貯蔵区(5℃)が最も大きかった。<BR>この酵素力価が貯蔵中に高くなり,貯蔵温度によって力価の変動が酵素によって異なる傾向を示す理由については,各酵素の特性と考えられる。この点についてはさらに検討したい。<BR>本試験をとりまとめるに当たり,種々御教示いただいた鳥井製茶部長に感謝する。
著者
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