ドライロット面積の減少と子牛群の空間および社会行動
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概要
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ドライロットで終日放し飼いとしている子牛群の飼養面積をおよそ70m2/頭から9m2/頭まで段階的に減少させ,子牛群の空間および社会行動に及ぼす面積減少の影響を検討した.5か月齢のホルスタイン種去勢中12頭を28.8×30.6mのドライロットで放し飼いし,1週間間隔でロット面積を約1/2ずつ減少させそれぞれ1ロット区(73.4m2/頭),1/2ロット区(34.6m2/頭),1/4ロット区(17.3m2/頭)および1/8ロット区(8.6m2/頭)とした.行動観察は各区で5日間連続して行ない,15分間隔で各個体の位置および行動型を記録したほか,群内の闘争行動の頻度を記録した.行動型のパターンはロット間で大きな違いはなかった.群の平均最近接個体間距離(rA)は1.5mから0.8mへ面積減少とともに減少したが,rAとその期待値との比は面積減少とともに高まる傾向にあり,とくに1/2ロット区と1/4ロット区との間で大きく変化した.群の占有面積はロット面積の減少とともに減少したが,ロット面積に対する割合は1および1/2ロット区で9%,1/4ロット区で14%,1/8ロット区で20%となった.日中闘争回数は1および1/2ロット区では121回および90回であったが1/4ロット区では153回と増加し1/8ロット区では39回に減少した.増体日量の全平均値は0.82±0.08kgで区間に有意差はなかったが,1/8ロット区では0,66±0.56kgと最も増体が悪く,個体間変動が大きかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
-
近藤 誠司
北海道大学大学院農学研究科
-
近藤 誠司
北海道大学大学院 農学研究院家畜生産学分野
-
西埜 進
酪農学園大学酪農学科(家畜管理学)
-
丸口 弘之
北海道大学農学部
-
西埜 進
北海道大学農学部
-
近藤 誠司
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
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