羊における粗飼料の採食量, 採食速度および選択性の関係
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概要
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飼料の嗜好性の評価方法については採食量, 採食速度および選択性などがあげられているが, それぞれの関係は明確ではない。そこで, 本研究では延べ11頭のめん羊を用いてオーチャードグラス1番乾草(以下O-1), 同2番乾草(0-2), アルファルファ1番乾草(A-1)および同2番乾草(A-2)について自由採食量, 採食速度および選択性の関係を検討した。採食量は4歳齢去勢羊4頭に4×4ラテン方格法に従い各飼料を1期7日間, 朝夕30分間ずつ採食させ1日の平均採食量を算出した。採食速度は1歳齢雄羊3頭に0-1,0-2,A-2飼料を3×3のラテン方格法に従い1期7日間について朝夕の各給与時に50gずつ4回, 計200gを与え, 乾物当たりの平均採食速度を算出した。選択性試験では4歳齢去勢羊4頭に対して, 供試4飼料を2種類ずつ組み合わせて与え, カフェテリア方式にて1組2日間計12日間について各飼料の選択性を記録した。各飼料の風乾物中粗蛋白質含量はA-2が14.6%と最も高く, 0-1が6.8%と最も低かった。粗繊維含量についてはA-1が27.7%で以下0-1,A-2および0-2と低くなった。1日の平均乾物採食量は0-2が1.1kgと最も高く, 以下A-1,A-2および0-1の順に低下し, 0-1の採食量は他の飼料に較べて有意(P<0.Ol)に低かった。乾物採食速度は0-2が9.2g/分と最も早く, 最も遅い0-1(4.9g/分)との間に有意な差(P<0.05)があった。各飼料の選択性に個体間に有意な差はなく, 飼料間では0-2が有意に選択され(P<0.01), 0-1は選択されなかった(P<0.01)。
- 日本家畜管理学会の論文
- 1988-10-20
著者
-
近藤 誠司
北大FSC
-
近藤 誠司
北海道大学大学院農学研究科
-
西埜 進
酪農学園大学
-
朝日田 康司
北海道大学農学部
-
朝日田 康司
北大農
-
近藤 誠司
北海道大学大学院 農学研究院家畜生産学分野
-
西埜 進
酪農学園大学酪農学科(家畜管理学)
-
前田 忠規
酪農学園大学
-
近藤 誠司
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
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