イオンクロマトグラフ法による煎茶中の硝酸態窒素定量法
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概要
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煎茶に含まれる硝酸態窒素の含有量の実態を知るために,適切な分析法の検討を行った。その結果,イオンクロマトグラフ法が高精度でかつ簡便であり,分析に適していた。<BR>市販の煎茶をイオンクロマトグラフ法で分析したところ,煎茶には6.2から22.0ppm,平均約13ppmの硝酸態窒素が含まれていた。また,我々が飲用している条件に近い方法で茶浸出液を調製し,硝酸態窒素量を測定した結果,0.1から0.4ppm,平均0.3ppmの濃度であった。この値は飲料水の亜硝酸・硝酸態窒素の許容濃度である10ppmよりはるかに低かった。<BR>これらの結果から,茶を飲用すること,あるいは茶葉を食することによる硝酸態窒素の摂取に関しては,心配する必要がないとの結論を得た。<BR>また,このイオンクロマトグラフ法を,野菜類の硝酸態窒素の含有量測定に適用することも可能であることが判明した。
- 日本茶業技術協会の論文
著者
-
富田 勲
静岡産業大学
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王 効挙
農林水産省 野菜・茶業試験場(静岡)
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加藤 忠司
農林水産省 野菜・茶業試験場(静岡)
-
坂本 彬
株式会社 エコプロ・リサーチ
-
杉山 弘成
株式会社 エコプロ・リサーチ
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中川 致之
株式会社 エコプロ・リサーチ
-
此本 晴夫
静岡経済連
-
王 効挙
農林水産省野菜・茶業試験場
-
加藤 忠司
農林水産省野菜・茶業試験場
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