乳牛の泌乳曲線を推定するための平均日量と検定期間

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前報において,乳量検定開始後43週までの週平均日量を用いて,乳牛の泌乳曲線にWOODの提示した模型(Yn=A•nB•e-Cn, Ynはn週目の平均日量業であり,A, B, Cは定数)を適合させたところ,典型的な泌乳曲線がB>0, C>0であるのに対して,B<0, C<0あるいはB<0, C>0の非典型的な泌乳曲線が約1/4推定された.本研究において,この難点を克服する1つの手法として,10日,7日,5日,3日間の平均日量あるいは毎日の乳量と,模型を適合させる期間を約305日,240日,180日,150日,120日あるいは90日と変えて推定し,非典型的な泌乳曲線の数に基づいて,泌乳曲線を推定するためのより適切な平均日量と期間について検討した.資料は前報と同じ187のホルスタイン種の1産目の毎日の搾乳記録である.泌乳曲線は重みづき重回帰法で推定された.平均日量の取り方を変えても,非典型的な泌乳曲線の数を大きく減少させることはできなかった.しかし,毎日の乳量記録を用いて,模型を適合させる期間を305日から180日あるいは150日に短縮すると非典型的な泌乳曲線の比率が24.60%から4.81%あるいは3.21%に減少した.同じ傾向は7日平均乳量を用いても認められ,しかも毎日の乳量記録を用いた方がいずれの期間についても7日平均乳量を用いるよりも非典型的な泌乳曲線の数が少なかった.期間をさらに120日あるいは90日に短縮するとB<0, C<0の非典型的な泌乳曲線の数が増加した.
社団法人日本畜産学会の論文

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