食品中の密蒙花色素の分析方法
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概要
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近年,密蒙花色素が開発され,中国において食用天然色素の1つとして認可された.日本においては現在,密蒙花色素の使用は認められていないが,その色素成分はクロセチン誘導体であるため,クチナシ又はサフランで着色されたものと誤認され,流通する可能性がある.そこで,密蒙花色素を判別する方法の開発に取り組んだ.密蒙花色素を分析した結果,acteosideとpoliumosideという phenylpropanoid glycoside を含有することが明らかとなった.同成分を指標成分としてモデル食品を作成し,その抽出液をフォトダイオードアレイ検出LC/MSで分析したところ,密蒙花色素で着色したモデル食品からのみ指標成分が検出された.Phenylpropanoid glycoside が通常の食品素材から見いだされたという報告はないため,同成分を指標成分とする密蒙花色素の分析法を開発できた.
著者
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香田 隆俊
三栄源エフ・エフ・アイ(株)第三研究部
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青木 宏光
三栄源エフ・エフ・アイ(株)
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市 隆人
三栄源エフ・エフ・アイ(株)
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久世 典子
三栄源エフ・エフ・アイ(株)
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香田 隆俊
三栄源エフ・エフ・アイ(株)
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