犬リンパ腫107例におけるL-アスパラギナーゼとプレドニゾロンの初期導入による反応の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
犬のリンパ腫107例に対して、L-アスパラギナーゼとプレドニゾロンにより初期導入を行い、その反応を分析した。評価可能であった104例のうち、寛解率は92.3%(完全寛解27.9%、部分寛解64.4%)であった。皮膚型リンパ腫より多中心型リンパ腫の方が、有意に寛解率が高かったものの(p=0.045)、ステージ、サブステージ、ステロイド投与歴による差は認められなかった。臨床的に有意なアナフィラキシー反応や膵炎は認められなかった。以上のことから、L-アスパラギナーゼとプレドニゾロンによるダウンステージを目的とした導入は、有効であると考えられた。
著者
-
圓尾 拓也
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University, School of Veterinary Medicine
-
川村 裕子
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
山田 徹
Yamada Animal Hospital
-
伊藤 哲郎
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
武田 晴央
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
杉山 大樹
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
石川 剛司
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
斑目 広郎
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
茅沼 秀樹
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
菅沼 常徳
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
信田 卓男
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
福岡 里江子
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
-
圓尾 拓也
Veterinary Teaching Hospital, Azabu University
関連論文
- 膵島β細胞癌、消化器型リンパ腫、甲状腺腫瘍を併発した犬の1例
- イヌ興奮性アミノ酸輸送体5のクローニングと初代レンズ上皮細胞での検出
- 犬の鼻腔腫瘍疾患と非腫瘍疾患の鑑別におけるCT画像の有用性について
- 猫の腫瘍症例1,070例の回顧的分析
- イヌの上顎および下顎に発生した高分化型線維肉腫に対する局所療法: 31cases(1998-2007)
- 腰下リンパ節腫大による排便困難に対して恥骨坐骨切除術を実施した犬の1例
- 術後の補助的化学療法として低用量シスプラチン療法を行った犬の悪性腫瘍16例
- イヌの両側性甲状腺癌に対して片側切除を実施した8例
- 犬リンパ腫107例におけるL-アスパラギナーゼとプレドニゾロンの初期導入による反応の検討
- 前立腺癌に対して緩和的尿道ステント術を行った犬の1例
- 抜歯により病期が進行したと考えられるイヌの口腔扁平上皮癌の2例
- 肺指症候群の猫5例の臨床所見
- 犬の骨肉腫に対する低用量化学療法の効果
- 気管腫瘍により呼吸困難を呈した猫に対し内視鏡下部分切除および気管ステント術を行った1例
- Variation and Visualization of the Lymphatic Drainage Routes in Normal Canine Mammary Glands.
- Primary Lung Carcinoma with Paraneoplastic Leukocytosis in a Dog