低位筋間痔瘻に対するseton法における工夫(分割seton法)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前側方の低位筋間痔瘻の治療法として,近年seton法が普及してきた.この方法は多くの長所が存在する反面,長い瘻管を有する痔瘻の全領域をsetonで離断すると瘢痕が大きくなり,治癒に長期間を要するという短所があった.この短所を解決すべく,我々は瘻管を分割して最小限の領域のみsetonで離断する手法を用いるようになった.初期にしばしば遭遇した再発症例の検討から,この瘻管分割の手法で再発を回避するには,以下の二つの条件を満足する必要があると考えられた.(1)原発口〜原発巣をsetonで完全に離断できていること.(2)「原発口→原発巣→二次口」へと向かっていた排膿ルートが,「原発口→原発巣→瘻管分割部位直上のドレナージ部位」へ変換されていること.この(1)(2)の条件を満たす手技を確立して経験を重ねた結果,現在ではほぼ満足すべき成績が得られるようになった.
著者
-
赤木 一成
辻仲病院柏の葉
-
辻仲 康伸
辻仲病院柏の葉
-
浜畑 幸弘
辻仲病院柏の葉
-
堤 修
辻仲病院柏の葉
-
指山 浩志
辻仲病院柏の葉
-
星野 敏彦
辻仲病院柏の葉
-
指山 浩志
大腸肛門病センター東葛辻仲病院 外科
-
辻仲 康伸
大腸肛門病センター東葛辻仲病院 外科
関連論文
- 低位筋間痔瘻に対するseton法における工夫(分割seton法)
- 肛門部尖圭コンジローマ症例のHPVタイプについての検討
- HP-036-3 術後アンケート調査に基づく排便機能からみた痔核術式の検討(肛門疾患,ハイブリッドポスター,第109回日本外科学会定期学術集会)
- P-1-175 喉頭蓋のう胞にて挿管困難であった直腸癌の1例(小腸・大腸 症例1,一般演題(ポスター),第63回日本消化器外科学会総会)
- V-1-67 脱肛する痔核に対する手術・注射療法の適応と実際(肛門,一般演題(ビデオ),第63回日本消化器外科学会総会)
- 腹腔鏡下直腸固定術における直腸把持についての工夫
- PPS-3-191 緊急結腸・直腸切除症例の術後合併症の検討(大腸術後合併症)
- メシル酸イマチニブが著効した高度進行胃gastrointestinal stromal tumorの1例
- 難治性潰瘍を呈した前庭部G-cell過形成(偽性Zollinger Ellison症候群)の2手術例
- 蛋白分解酵素阻害剤持続動注療法の施行時期の検討 : 当院の動注適応基準から