GLP 制導入におけるアフラトキシン検査のためのサンプリング法改善について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
粒状落花生及びピスタチオナッツのアフラトキシン(AF)検査のためのサンプリング法の改善について検討した.現在実施されているロット当たりの1検体につき1 kg のサンプルを,小粒の落花生では1検体につき剥き実1 kg で3 サブサンプル(非AF 汚染国からの輸入:全3 kg)及び5 サブサンプル(AF 汚染国からの輸入:全5 kg)に,また大粒の落花生ではそれぞれ2 kg で3 及び5 サブサンプル(全6 及び10 kg)にサンプル量を増やし,全てのサブサンプルがAF 不検出の時(AFB1 ≤ 10 ppb),ロットを受け入れる方法(Multi-subsampling plan)を考案した.さらにこの方法について,Whitaker の負の二項分布理論を用いて,消費者リスク,生産者リスク及び減毒効果について検討した.その結果3 サブサンプル法では,消費者リスクが3.5%,生産者リスクが6.1%及び検査後の減毒率は56.2%,また5サブサンプル法では消費者リスクが2.0%,生産者リスクが9.3%及び減毒率は66.6%と推計された.ピスタチオナッツでは,既にイラン産について1 ロット8 サブサンプル法が実施されているので現行どおりとする.しかし,輸入時の検査と地方自治体でのAF 再検査においてサンプリング法の整合性を図るため,全ての食品について地方自治体での小サンプルによる監視検査では検査結果の及ぶ範囲を監視現場の対象となった小規模ロットにとどめる.多量の在庫ロットについてAF 検査を実施する場合は,輸入時と同様にMulti-sub-sampling plan を実施し,1 サブサンプルの及ぶロットの範囲を2 トン程度とする.その際,AF を検出した場合は,そのサブロットにつき検出すると判定する.
著者
関連論文
- OC-曲線による粒状農産物アフラトキシン検査のためのサンプリング法評価から見た理想と現実
- トータルアフラトキシン試験法について
- チョコレート中のアフラトキシン分析法の検討
- 厚生労働省通知アフラトキシン試験法の複数機関による評価研究
- GLP 制導入におけるアフラトキシン検査のためのサンプリング法改善について
- 日本におけるマイコトキシン対策の現状
- 市販 ELISA キットによる玄麦中デオキシニバレノールの迅速簡易スクリーニング法の評価
- オクラトキシンA : その発癌性と汚染実態
- ケニアでのアフラトキシコーシス
- マイコトキシン分析へのイムノアフィニティーカラムの応用に関する研究
- 前処理手段としてのイムノアフィニティーカラム
- 食品分析におけるイムノアフィニティーカラムの応用
- GCによる魚肉中の一酸化炭素の簡易分析法
- GLP制導入におけるアフラトキシン検査のためのサンプリング法改善について