パキスタン北部地震による地表断層変位の”リモートセンシング”
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概要
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高解像度衛星画像は,数10cmの解像度で地表の詳細な画像を提供するが,高価であることから,地形学的研究には十分利用されてこなかった.パキスタン北部地震発生直後の2005年10月12日,ムザファラバード周辺のイコノス衛星画像がインターネットで無償公開された.さらにその直後,衛星画像の無償閲覧サイトとして注目されているグーグルアースが,被災地域のクイックバード衛星画像の提供を開始した.著者らはこれらの画像を用いて地形変化の判読を行い,撓曲崖,河床の離水,地表地震断層などの断層変位に伴う地形を見いだすことができた.これらの画像は簡易なオルソ化が行われており,実体視ができないことは変位地形の判読に不利であったが,地震前後の画像の比較や,SPOT5などのやや解像度の低い衛星画像の実体視判読などにより,判読を補うことができた.また,日本地理学会災害対応グループのメーリングリストによるオープンな意見交換も変位地形の認定に有益であった.
著者
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