非IgAメサンジウム増殖性腎炎の長期予後

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概要

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　IgAの沈着を伴わないメサンジウム増殖性糸球体腎炎 (non-lgA MesPGN) は腎生検組織においてしばしばみられる腎炎像であるが，その臨床病理学的詳細は未だ明らかではない。今回我々はその長期予後と予後因子を明らかにするため，1963〜1975年に腎生検を施行された122例の原発性糸球体腎炎患者にアンケート調査を行った。122例中109例より回答が得られ，55例がnon-lgA MesPGNと診断された。腎生検からアンケートまでの平均期間は20.5年で，6例が末期腎不全へ進行していた。高血圧あるいは2+以上の蛋白尿の存在は組織病変の程度と予後とにそれぞれ相関していた。また，組織病変の程度と予後との間にも有意な関連がみられた。55例の20年腎生存率は88.6%，これに対して高度な組織病変を持った12例の20年腎生存率は48.6%であった。non-lgA MesPGNは小児において重要な腎疾患の一つと考えられた。

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